どんなキャリア戦略をもつべきですか?【製造系転職エージェントに聞いてみた➂】
大好評、製造業、特に自動車産業に強い転職エージェントのメガネさんに聞く転職最新事情インタビュー。前回までの内容はこちら。
最終回である第3回はキャリアの築き方です。働く環境が大きく変化する中でのキャリア戦略や転職活動でのアピールの仕方などをお聞きしました。海外赴任は転職活動に役立つ?といったカッパッパが気になることも具体的に質問しています。みなさんも関心の高い内容だと思うので、ぜひ参考にしてください。
転職を考えられている方はもちろん、考えておられない方でも実際の転職活動の中身が分かる、非常に役に立つインタビューとなっています。自動車業界及び製造業で働く方、これから自動車業界に入られる方、必見です!
「モビイマ」をご購読いただいている皆さんには、特別にメガネさんがキャリア/転職相談乗っていただけることになりました!メールでの相談はなんと無料、オンラインでも格安のお値段となっておりますので、少しでも転職、キャリア形成を考えられておられる方はご活用いただけたらと思います(カッパッパも相談しましたが、ものすごく参考になりました)。相談の方法はこのニュースレターの一番最後に乗っておりますのでそちらをご参照ください。
働く環境が大きく変化する中でのキャリア戦略
カッパッパ:現状、大企業でも終身雇用が変わりつつあり、中途採用や転職が一般的になっています。また、大企業であっても安泰ではなく、日産のように経営状況が不安定な企業や、三菱電機やパナソニックのように黒字でも希望退職を募る企業もあります。
このような状況で、次の会社へ移ることが一般化する中で、自分の会社だけでなく、他の会社でも通用するキャリアをどのように築けば市場で評価されるようになるのか、お聞きしたいです。まず、転職エージェントとしての経験から、どのようなキャリアであれば転職しやすいでしょうか。
メガネ:まず、全ての方に意識していただきたいのは、専門的なスキル経験と汎用的なスキル経験に分けられるということです。転職には専門的なスキルが必要と言われることが多いですが、確かにその通りです。特定の業界での設計や研究開発といった専門的なスキル経験があれば転職しやすいのは事実です。しかし、これはどうしても技術系、理系に偏りがちです。生産技術なども含め、専門性を持つのは理系人材が多いです。そのため、理系人材の方は、これまでに培ってきた専門性を深掘りしていくことで、他の企業でも「自分にしかできない」と評価されやすく、転職しやすいと言えるでしょう。
一方で、事務系人材は何をすべきか悩んでいる方も多いと思います。事務系人材こそ、汎用的なスキルを重視して伸ばすべきだと考えています。営業、調達、生産管理企画など、事務系の職種は多岐にわたりますが、なかなか「これをやってきた」という専門的なスキルを得にくく、評価もされづらいのが現状です。そこで伸ばすべきは、厚生労働省が定義する「ポータブルスキル」と呼ばれる汎用的なスキルです。
ポータブルスキルとは、職種や業界が変わっても、どの職種でも活用できるスキルのことです。具体的な例としては、プロジェクト推進力、マネジメント能力、課題解決力、問題解決力などが挙げられます。つまり、どの職種でも必ず使い、活用できるものです。まずは、これまでの具体的な業務経験の中で、どのような力を身につけてきたのかを認識し、得意な部分を意識して伸ばしていくことが重要です。
ポータブルスキルのアピールの仕方
カッパッパ:しかし、ポータブルスキルは当たり前すぎて、転職時にアピールしづらいと感じます。ポータブルスキルは転職活動でにおいて、どのようにアピールすれば良いのでしょうか。
メガネ:アピールしづらいという相談をよく受けますが、私は職務経歴書の自己PR欄に、具体的な業務のエピソードとして書いてくださいと伝えています。そうすれば、面接で必ずその点について質問されます。
なぜそのようなアピールが良いかというと、転職において、これまでの経験を次の会社でも再現できるかどうかが評価項目の一つだからです。再現できるかどうかは、過去の経験の中でなぜ成功したかを理解し、それを自分の強みとして認識し、次の会社で活かせるかどうかということです。そのため、自分の過去の成功体験がどのような力によって成功したのかを理解していることをアピールすることで、より効果的に伝えることができます。
カッパッパ:自分のやってきたことをアピールしていくためには、どのように考えてキャリアを積んでいくべきでしょうか。ポータブルスキルを身につけるというのは抽象的で、どうすれば良いか迷うところがあります。
メガネ:私が転職相談を受けた際に皆さんにお伝えしているのは、過去の仕事経験を思い出してみてくださいということです。その中で、何か達成したことや苦労した経験があるはずです。達成した時に達成感を得られたり、好きな気持ちになったりした経験があれば、まず一度書き出してみてください。
書き出した際に、例えば大きな課題があり、それを工夫して乗り越えたケースであれば、それが課題解決力になります。また、大きなプロジェクトで複数部門を調整しながら進めた結果、うまくいったという経験であれば、プロジェクト推進力や周囲を巻き込む力があると言えます。まずは自分の過去の仕事を振り返り、書き出してみることをお勧めします。
カッパッパ:私も今の話を聞いていて、いくつか思い出すことがありました。確かに「これをできたな」「こういうのできたな」と思い返すと、課題解決力や提案力、グループを引っ張ってきた経験などがあるので、そういった点を転職活動でアピールしていけば良いのかと思いました。
海外赴任は転職活動で役に立つのか
カッパッパ:事務系のキャリアとして分かりやすいのは、海外赴任などがありますよね。海外赴任は大きな強みになりますか?
メガネ:転職においては強みになりますし、評価されやすくなります。特にメーカーの場合、海外駐在を経験すると、現地での職種・職位が一つ上がるはずです。メンバークラスであれば課長クラスになるので、早い段階でマネジメントを経験できます。日本で課長をしていても部長クラスになることもあるので、マネジメントする人数が増え、裁量権が持てるようになります。そのため、日本にいた時よりも規模の大きな仕事や責任感の重い仕事を経験できます。さらに、母国語ではない言語でのコミュニケーションは、どう伝えるか、どう管理していくかが非常に大変なので、その経験をしていることが評価としてプラスに働きます。そして、海外駐在ができる人だと選ばれる時点で、会社で優秀だと判断されているということですね。それはあります。私としては、海外駐在を経験する時点で、もうマリオのスター状態のような、転職市場の中ではダイヤモンドの原石のようなものだと思っています。
カッパッパ:ありがとうございます。私のニュースレターを読んでいる方には若手の方も非常に多いと思うので、これからキャリアをどう考えていけばいいか、転職を考えている人も多いと思いますが、転職やキャリアの点で、これからどのように意識して働いていけば良いか、メガネさんの考えはありますか?
メガネ:これからは日本の企業全体的がジョブ型雇用に移行していくはずです。新卒採用も一括ではなく通年でやろうというのを富士通が表明していましたし、中途採用の人数自体も増えてきているので、ジョブ型がどんどん進んでいくでしょう。ジョブ型が進んだ結果、自分の強み、いわゆる「ここは自分にしかできない」という強みを持っていないと、先ほど話が出たようなリストラの対象になってしまったり、いわゆる窓際族になってしまう可能性があります。
そこをいかに見つけ出し、伸ばしていくかが非常に大事なフェーズになっていくと今後思っています。そのため、20代前半から半ば、後半であれば、自分がメインで担当しているもの以外に、プラスアルファ何か学ぶことが重要になると思います。今だとAIのプロンプトとか、システムの開発、自動化など様々あるので、そういったものに手を出してみるのは一つありだと思います。
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