【特別対談】イチからわかる『テスラの魅力』前編【モビトーーク Vol.1】

「モビトーーク」は皆が注目するクルマの最新トレンドワードを、詳しい方をお招きして、対談形式で解説。初回は『テスラの魅力』です。
カッパッパ 2021.07.01
誰でも

ご安全に!

今回はモビイマ!特別企画「モビトーーク」をお届けします。

「モビトーーク」は皆が注目するクルマの最新トレンドワードを、詳しい方をお招きして、カッパッパと対談形式で、イチから解説する企画です。知識ゼロでも大丈夫。読み終わった時には周囲に自慢できる、深堀した知識を提供します!

初回は自動車業界時価総額最高、最も注目を集めるEVメーカー「テスラの魅力」

根っからのクルマオタク。国内大手自動車メーカーにお勤めながら、テスラオーナーとしてその素晴らしさを発信している「ぱらた」さんをお招きし、テスラの魅力についてオーナー、そして技術者視点で熱く語っていただきました。

話が盛り上がりすぎて、対談時間は2時間近くに…読めばあなたもテスラに乗りたくなる?

前後編、2回に分けてお送りします。

【前編目次】

  • ぱらたさんのクルマ遍歴

  • テスラ、モデル3購入の経緯

  • 充電設備どうするのか問題

  • 普段どのようにモデル3を使っているか

  • オーナー視点で見たテスラの魅力

***

今回お招きした方

1.ぱらたさんのクルマ遍歴

カッパ:今回は対談、お越しいただきありがとうございます。早速ですが、ぱらたさんのこれまでのクルマへの経歴、どのようなクルマに乗られてきたのかについて教えていただけますか。

ぱらた:はい。よろしくお願いします。経歴でいくと、もう本当にシンプルに根っからのクルマオタクだという自負はあります。小学生というか子供の頃から車大好きで、大学のときは学生フォーミュラもがっつりやっていました。

カッパ:おおすごい、筋金入りだ…

ぱらた:仕事に関しても、車を作りたい、自動車メーカーに入りたい、設計やりたいなってずっと思っていまして。夢が叶って、自動車メーカーで設計の仕事をさせてもらってます。入社10年強の中堅設計者、ベテランでもなく、若手でもなくといった位置付けですね。

カッパ:(やりたい仕事に就けていてすごいなぁ)

ぱらた:設計の中でも幅広く担当させていただいて、高級モデルのタイヤや現プラットフォームでのサスの開発をやってきました。

カッパ:ぱらたさんのTwitterを見ていると両親もクルマ好きみたいですね。

ぱらた:ええ、父が同じ会社に勤めていまして。小さい頃からクルマ好きでした。

カッパ:ぱらたさんはこれまでどんなクルマに乗られてきたんでしょうか?クルマ好きだったら、18歳になったらすぐに免許も取られたんですか?

ぱらた:高校卒業して、実は浪人してるんですが、勉強もろくにせずに免許を取りました(笑)最初に乗り始めたのはセリカでしたね。大学の自動車部に入って、シビック乗ったり、途中マニュアルの古いミラに乗ったり、大学卒業から入社までくらい、スターレットターボに乗ってました。就職して、会社に入ってからはドリ仕様のソアラを譲り受けて、そこからは中古でBMW3シリーズメルセデスCクラスなど乗りました。

カッパ:最近は自社の車ばかりではない(笑)

ぱらた:他社の車を知って勉強するというって位置付けで(笑)あとは純粋にいろんな車に乗ってみたいなって。

2.テスラ、モデル3購入の経緯

ぱらたさんのテスラ モデル3(ぱらたさん提供)

ぱらたさんのテスラ モデル3(ぱらたさん提供)

カッパ:いろいろ乗られる中で、テスラ、モデル3をなぜ買おうと思ったのか、購入の経緯を教えてください

ぱらた:発端は実は、BMWのi3なんです。

カッパ:おぉ、EVですね。

ぱらた:2015年ごろにi3を一時期所有してまして、さっき言った車過去所有歴のうちの3シリーズとCクラスの間です。会社でi3を試乗して衝撃を受けて、2週間後に購入しました。ただ走っちゃ充電、走っちゃ充電という充電生活が結構つらくて…そうこうしているうちに子供も生まれて、妻と子どもと移動するときに、ちょっと充電がつらいというのがあって、もうこれ無理だと思って、ガソリン車に戻ったんですが、その後もEV、そしてテスラが気になっていていたんです。スペックにしてもスーパーチャージャーにしてもいろいろと分かっている感があって。

i3 充電の様子(ぱらたさん提供)

i3 充電の様子(ぱらたさん提供)

カッパ:テスラ購入に至った決め手はあるんですか?

ぱらた:直接的な決め手になったのは、シンプルに言うとイーロン・マスクの本を読んで衝撃を受けて、これはもう乗らないきゃいけないなと。それに会社の勉強会でその話をするうちに「テスラ乗ったの?」「乗ってない」という話になって、「乗ってないのにすごいといってる」のはまずい。これは試乗なりして乗らないといけない、しっかり考えようと思って、値段やローン大丈夫かっていうのを見積もって、いけるとなって妻のゴーサインももらって購入しました。

カッパ:それはいつ頃のことなんですか?

ぱらた:20年の1月です。12月頃にイーロンマスクの本を読み始めて、2020年の年明けで1月頃に勉強会やったときにですね、すごい覚えてます。

カッパ:そうなんですね。

ぱらた:1月にいろいろ検討して、3月中旬に注文、そして半年待って9月中旬に納車されました。まだ1年経ってないですね。

3.充電設備どうするのか問題

充電環境(ぱらたさん提供)

充電環境(ぱらたさん提供)

カッパ:以前は充電問題で車を乗り変えたということだったんですが、今回は充電設備どうされたのでしょう?現在はEV、充電をどうするかが非常に重要なポイントだと思うのですが。

ぱらた:今はマンションに住んでいるのですが、調べに調べまくって、月極駐車場にも充電器をつけられるっていうのを知って、頑張ってつけました。

カッパ:すばらしい。いくらぐらいかかりましたか。

ぱらた:約20万です。僕はそのBMWのi3の時に自宅充電家がなくてすごい苦労したので、50万とかかかっても充電設備は全然価値あるなと思ってた方なんですけど。蓋開けたらトータル30万円弱、テスラのキャンペーンの補助が10万円ほどあって。それをテスラに詳しい電気工事屋さんに教えてもらって、設置しました。それで今は運用してます。かなり調べましたね。

充電設備の設置費用(ぱらたさん提供)

充電設備の設置費用(ぱらたさん提供)

4.現在のテスラの使い方

キャンプでの様子(ぱらたさん提供)

キャンプでの様子(ぱらたさん提供)

カッパ:現在は車、テスラだけなんですか?

ぱらた:いや、ガソリン車はあります。Cクラスはまだセカンドカーで持っています。だからガソリン車1台とテスラ1台と2台体制です。

カッパ:テスラ車はどのように使われているんですか?

ぱらた:メインがモデル3で、どうしても妻か私かどっちかが単独行動をしたいときに、Cクラスです。Cクラスはほとんど出番はないです。モデル3が9割、Cクラス1割ぐらいです。キャンプにも行きますけど、正直Cクラスはステーションワゴンなので、荷物乗せやすいんです。でもモデル3で行きたいから、モデル3で行ってしまう(笑)

カッパ:元々サーキットにもいかれるとのことで、そこでもテスラを乗るんですか?

ぱらた:はい。もともと走るの好きなんで、サーキットも走れるスペックあるっていうのも購入するときに興奮したポイントです。「これは僕のためにあるようなモデルだって」

カッパ:なるほど

5.オーナーとして見たときのテスラの魅力

テスラ名古屋サービスセンター(ぱらたさん提供)

テスラ名古屋サービスセンター(ぱらたさん提供)

カッパ:ではいちオーナーとしてテスラ車、モデル3一番の魅力ってどこになりますか?

ぱらた:一言で言うと「僕自身が欲しいと思う要素が全部乗せの車」ですね。これはいちクルマオタクの意見なんですが…

カッパ:欲しいと思う要素を具体的に言うと?

ぱらた:自分でもなかなか整理できていないんですが、加速が良い、サーキットでもスポーツカーに負けない運動性能があるのに、普段使いにも優しい。「優しい」っていう言葉が、個人的にはすごく象徴した言葉だと思っていて、例えばアイドリングしてずっと止まってても、迷惑にならない。

カッパ:あーなるほど。

ぱらた:ガンガンのスポーツカーに乗ると、ご近所さんに迷惑になる場合もある。そういうこともなくて、ちゃんと5人乗りなので、子供も乗せて旅行に行ける。あと、オートパイロット含め先進安全もてんこ盛り。

カッパ:「普段使いでもすごい優しい」ってこれまであまりテスラ車で聞いたことがなくて、どちらかと言えば「最新鋭、機能がすごい」がメインで言われることが多いと思っていたんですが、普通の人にも優しい車なんですか?

ぱらた:優しい車だと思います。

カッパ:車の走行性能としての高いスペック、そしてオートパイロットなどを含めたユーザー視点での日常の使いやすさ、普段使いも含めて乗りやすい。テスラってそんなクルマなんですね。話を聞いていてそう思いました。

ぱらた:自分の中で印象としてあるのは、例えばサーキット大好きなんで、走る車を選ぶと、ガソリン車だと比較的音がうるさかったり、あと2ドア車にしたら、子供乗せるのも一苦労だったり。あと自分がすごい疲れてるときに車の中で寝ちゃったっていうときに、5時間も6時間もアイドリングしてたら割と迷惑になりますけど、テスラ車なら大丈夫。僕がやりたいことを我慢せずに周りにも優しく実現できるクルマです。

カッパ:ぱらたさんの言われる魅力すごく伝わってきました。2つの円が重なるところ、高い走行性能と普段使いの良さ、これが一致しているところがテスラなのかなと。

ぱらた:EVであることが重要なのか、自動運転を含めた先進的なとこが重要なのか、もしくはそのコンベンショナルなゴリゴリの運動性能が重要なのか毎回うまく整理できないですけども、改めて言うなら「全部乗せ」普段使いも、家族にも優しく楽しく使えて、運動性能の持っているのが僕の心に響いたんでです。

カッパ:ありがとうございます。テスラ車、「優しく使える」ところでこれまであまり言われてこなかったと思うので、実際に使ってるぱらたさんの意見ですごくその点が魅力なんだなって感じました。他にも何か魅力ってありますか。

ぱらた:はい。すごい抽象的なんですけど、乗ってて、あと所有して楽しいですね。これはいろんな人がいろんな表現するんですが、スマホのアプリみたいに変わっていく、その面白さとあと期待感。それも楽しいとかワクワクするっていうことになってるんだろうなと分析してます

カッパ:それは確かにあるかもしれないですね。

ぱらた:何かやってくれるんじゃないかという期待、実際には何か起きないかもしれない、このまま5年所有しても「何も特に大きな変化がなかった」かもしれないですけど、何かが起こるんじゃないかって期待感はあります。今までもいろんな機能が改善してきて、まだ1年たたないんですけど、オートパイロットも賢くなってます。実感するからそこから延長戦を引いていくと、もっとこれからも面白いことあるんじゃないかなって。あと僕はガジェットとかハイテクとか結構好きなんで、全部一つの画面で操作する目新しさとか、あとは車乗るときはドアノブが一癖あるとか、いろんなひと癖あるところが、僕は楽しいと思っちゃうタイプなんですごく気に入ってます。

カッパ:(テスラ車の魅力がすごく伝わってくる…)

ぱらた:あとテスラを所有してよかったなと思うことのうちの一つが、乗り始めてからツイッターを始めたんですけど同じテスラオーナーの方もしくは興味を持ってる方の繋がり感が強くて、それがすごく楽しいです。

カッパ:テスラコミュニティありますよね。

ぱらた:仲間意識があって、一体感が面白いですね。

***

前編はここまで。

ぱらたさんの語る熱い「テスラの魅力」、みなさんには伝わりましたでしょうか。

後編ではより踏み込んで、「技術者からみたテスラの魅力」や「テスラのここを変えて欲しい」、そして「テスラから日本メーカーが学ぶこと」「テスラが人生の見方を変えた」など更に熱くテスラを語ります

後編の発信は次週、7/8。みなさんぜひ楽しみにお待ちください。

***

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