【トヨタ23年4-6月期決算解説】テスラを超える好業績!世界一は揺るがない!

自動車業界の最新ニュース解説を発信するニュースレター、モビイマ!。今週からは「各自動車メーカーの23年4-6月期決算」を解説します。今回は日本が世界に誇るTOP自動車メーカー、トヨタ。新社長に変わって初めての四半期決算、その内容はいかに。
カッパッパ 2023.08.04
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2022年世界TOPの販売台数、グローバルでシェアを伸ばし、日本メーカーの中では頭1つ抜けている、世界に誇る自動車メーカー、トヨタ。23年、4/1に豊田章男氏が社長を引退し、新社長佐藤氏が就任。新たな電動化計画も発表され、次のフェーズへ向かおうとしています。トヨタの動向は自動車業界のみならず、日本経済全体にも影響し、今後を占う重要な指標。半導体不足が解消され、生産が回復した今期の業績、そしてEVシフトにより、台数が落ち込んでいる中国市場への対応は。決算の内容を詳細に解説します。

1.テスラを超える営業利益率10.6%!四半期だけで営業利益1兆円

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

2023年4-6期売り上げは営業収益10兆5468億円(前期比+2兆557億円:+24.2%)。そして営業利益1兆1209億円(前期比+5422円+93.7%)。どちらも四半期としては過去最高を記録。営業利益では日本企業で初めて四半期で1兆円超えを達成する記録的な好業績となりました。営業利益率も10.6%と前期と比べ3.8ポイント上昇。テスラの23年4-6月期決算での営業利益率が9.6%、この四半期ではトヨタはテスラを超える営業利益率を達成しました。

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

今回、営業収益/営業利益が大きく伸びた要因は「営業面での努力」。具体的には、販売台数の増加や車種構成の改善(高Grへのシフト)、海外を中⼼とした価格改定であり、四半期だけで6,000億円の効果をあげています。インフレや原材料高騰に伴う自動車販売価格への転嫁、及び半導体供給不足解消による生産/販売台数の伸びが好業績につながっています。輸出を主体とするトヨタは円安の恩恵を受けていることは間違いないのですが、その影響は1$=130円→137円のレート差でも1,150億円と今回増要因の20%弱に過ぎず、トヨタは為替に左右されずに稼げる体質の会社だと言えます。

ただ依然原材料高騰の影響は大きく、昨年と比較しても2,300億円のコストUP。得意の原価低減+諸経費低減を含めいかにカバーしていくかが今後も好業績を続けていくうえで重要となるでしょう。

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

4-6月連結の販売台数は232.6万台、トヨタ/レクサスブランドでは253.8万台、ダイハツや日野自動車を含めたグループ総販売台数では275.1万台。前年度と比較して+8.1%(グループ総販売台数)。2022年販売台数世界一であり、その勢いは2023年も健在。他社と比較しても、販売台数は頭一つ抜けています。

そしてポイントは電動車が34.2%と全体の1/3を超える割合を占めていること。電動車の販売台数の伸びの多くを占めるのはHEV。高い競争力を持ち、低い原価で製造できるようになったHEVが今回の好業績を牽引しているのは間違いありません。(新型プリウスは販売好調で街中で非常に見かけるようになりました)

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

所在地別の利益を見ると、伸びが著しいのは日本。これまでの決算をみると「所在地別」は車両の生産ベースでの利益を表していると見られ、日本での生産→海外への輸出がトヨタに大きな利益をもたらしています。


出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

出典:トヨタ 2024年3月期 第1四半期決算情報 決算報告プレゼンテーション資料

そして苦境が伝えられる、中国では業績は悪化。販売面での影響(激しい価格競争による販売費増)で▲254億円。ただし販売台数は前期比+8.6%と増加。日系他社を含む中国で外資メーカーの販売が大きく落ち込む中で、トヨタは比較的販売台数を維持できており、また利益も確保。中国でのブランド力の高さを示す業績となっています(それでも苦しいことに変わりはありませんが)

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