5分でわかるクルマニュース_モビイマ!6/27
ご安全に!
体重が減ってきた気がする…のですが、使っている体重計が中華製でイマイチ計測値が不安定で信頼できないカッパッパです。
月曜の朝は「モビイマ!」の5分でわかるクルマニュースから。
先週のニュース/トピックスをカッパッパが厳選。コメント付きで解説。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。

まだ減ります
トヨタ自動車は6月22日、7月に国内全14工場28ライン中、2工場4ラインで新たに10稼働日の稼働停止を実施すると発表した。7月については、すでに国内で稼働停止する工場を公表しているが、一部仕入先でのコロナウイルス感染者発生による出勤率低下の影響が続いており、一部工場/ラインで稼働停止期間を延長することを決定した。
トヨタ、7月も再び減産へ。6/16に6月+7月の減産発表後、わずか6日で追加減産を発表。追加されたのは元町工場、高岡工場。ノア、ヴォクやRAV4など人気車種を生産するラインで納期にさらに影響が出るのは痛い。なお、通期でのグローバル970万台の見通しは変更なし…なので秋以降に挽回が入ったりするのだろうか。半導体不足の解消が見えない中、部品さえそろえばフル生産に…と言い続けてかれこれ1年くらいになるので本当にいつまで続くのか。お盆明けがどうなるのかに期待したいところ。

カローラクロスハイブリッドは来年9月まで受注停止。
ランクルも間も無く受注停止なので、駆け込みで買いに来てるお客さんも居るそうな…。
トヨタ車の納期本当に長い…バックオーダー溜まりすぎ問題。
民事再生へ
私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)での経営再建を目指していた大手自動車部品メーカー、マレリホールディングス(非上場)は、24日の第3回債権者会議で、株主である米投資ファンドKKRをスポンサーとする再建案に債権者全員からの合意が得られなかったことから、事業再生ADRと同じ再生計画の成立が可能な簡易再生の手続きに移行すると発表した。
ADRでの再建を目指していたマレリ、債権者の合意が得られず、民事再生を適用へ。負債は1兆を超える日本自動車業界で例を見ない大規模な民事再生に。再生計画を立て、事業の継続は行われる予定なので、直近の部品供給に大きく影響が出るわけではありません。しかしながら、事業の打ち切りや統合は行われる可能性が高く、不採算事業の部品や補給品などは今後影響がでてくるかも…
主要納入先は日産。コロナ禍での大幅な生産調整により、業績が大幅に悪化。自動車業界の変化を象徴する1件になりました。前のニュースで上がっていた在庫の買取がどうなっているのか個人的には気になる。内示減った分は在庫買い取ってほしい(部品メーカーの切なる思い)
脱輪はまずい
トヨタ自動車は6月23日、トヨタ『bZ4X』およびスバル『ソルテラ』について、タイヤが脱落するおそれがあるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出て、利用者に当面の間の使用停止を呼びかけた。対象となるのは2022年3月2日~6月2日に製造された204台。
トヨタ『bZ4X』およびスバル『ソルテラ』がリコール。不適合箇所はハブボルト。急旋回や急制動の繰返し等でボルトが緩む可能性があり、最悪脱輪。海外で発見されたとのことで、実際に市場での脱輪までには至っていない模様。

異常が設計/部品/組付けどの部分なのか。単純に組付け時の締結トルクが緩かったという話であれば、締めまわせばよいので話は簡単なのですが、恒久対策がまだということは部品や設計そのものに問題がある可能性も。EVになると車重が増えるため、ハブボルトへの負担も大きくなるはずで、設計段階でどう考慮されていたか。
脱輪/使用停止と非常に大きな問題に。トヨタの本格EV参入車種であっただけに、この異常は出鼻をくじかれ、イメージ損失はデカい。まだ台数の少ない段階で見つかった分、影響は最小限に留められたと前向きに捉えられることも(いささか苦しいですが)
恒久対策がどのようになるのかに注目したいです。
4-6月の業績は大きく落ち込み?
米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、生産拡大に取り組んでいるドイツと米テキサス州の新工場で「数十億ドル」に上る損失が出ていることを明らかにした。
マスク氏は22日にオンラインで公開されたシリコンバレーのテスラ車オーナーとの動画インタビューで、「ベルリンとオースティンの工場は現在、いずれも多額の現金を燃焼している状態だ」と語った。インタビューは5月31日に収録された話し合いの模様の一部。
テスラ、新工場の「テキサス、ベルリンで大きな損失が発生」(fromイーロンマスク氏のインタビュー)。損失というよりは稼働開始によって、設備償却が自動車にかかるようになり、1台当たりの固定費とても上がっている話なのではなかろうか。
新工場立ち上げ時は台数も上がらず、設備の償却費が乗ってくる業績として一番苦しい時期になることが多いフェイズ。ベルリンの後ろ倒しにより、4月に同時に立ち上がったため、新工場X2込み+上海ロックダウンに伴う、大幅な生産減と業績のマイナス要因が非常に大きく、4-6月の決算はかなり厳しい内容になりそう。間接部門の人員削減も行われている模様。これまで右肩上がりだったテスラも小休止に入るのかもしれません。(事前の報道で「業績悪くなりますよ」という伏線張りをしている感じがとても強い)
【今週の一言】
最近読んだ本「六人の嘘つきな大学生」がとても面白かったので、レコメンド。
成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。
就活を題材にしたミステリ。テーマもさることながら、一番素晴らしいのは構成。物語の運び方が実に巧み。こうくるのかーと何度も驚かされる、秀逸なミステリ。ただ、就活中、前の学生の方には就活への偏見が出来てしまうかもしれないので読む際には注意。
本当に面白いので、ミステリ好きな方、「就活クソヤロー」と思っている方はぜひ。
今回のニュースレター、感想をいただけると大変励みになります。もしよろしければTwitterで呟いていただけると大変うれしいです!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!
自動車業界トレンドをチェック
・CASEなどの業界トレンドを詳細に解説
・各自動車メーカーの戦略や決算分析