5分でわかるクルマニュース_モビイマ!5/23

自動車業界の最新ニュース解説を発信するニュースレター、モビイマ!。先週のニュースをダイジェストで紹介。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。
カッパッパ 2022.05.23
誰でも

ご安全に!「稼働調整」私の苦手な言葉です。(「シン・ウルトラマン」を見ました。とても面白かったので皆さんもぜひ)

カッパッパです。

月曜の朝は「モビイマ!」の5分でわかるクルマニュースから。

先週のニュース/トピックスをカッパッパが厳選。コメント付きで解説。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。

***

【就活/仕事に役立つかもしれないクルマクイズ!】

日産/三菱自動車が待望の軽EVを遂に発表。共同開発となる、軽EVは果たしてどこの工場で生産されるでしょうか。

ここに配置されたボタンは、ニュースレター上でのみ押すことができます。

答えはニュースレター一番下にて!

軽EVは日本のクルマを変える?

 日産自動車が、以前から予告していた軽BEVの「SAKURA」を発表した。5月20日の会見で、日産の星野朝子副社長は「軽の常識を変えるゲームチェンジャー」とSAKURAを評した。

待ってました!待望の軽EV、日産「SAKURA」、三菱自動車「eKクロスEV」が発表されました。出る出ると噂されながら、なかなか好評されなかったのですが(一部のネット記事では4月段階で価格まで詳細に判明していた)遂にラインオフ(生産開始)。

販売は夏ごろ開始予定をまだ少し先ですが、開始に先立ち、予約の受付は始まっていく模様。

価格は233万3100円からで、国の補助金55万円を合わせると178万3100円となる。さらに、自治体の補助金も併用できる。例えば東京都の場合、「令和4年度ZEV補助金」は個人向けBEVで45万円。合計すれば、133万3100円まで下がる計算だ。

補助金を活用すれば200万を切る価格。補助金の額の大きい東京ではほぼガソリン車並みのお値段。税負担軽減分を考えると、ガソリン車よりもトータルコストは安くなる可能性ありの非常にお買い得な1台。

20kWhのバッテリーで航続距離180キロ。普段の街乗り/セカンドカー使いなら十分。充電環境が家にあればガソリン車よりも使い勝手は良さそう。条件さえはまれば本当に高コスパな1台。ただどれだけ条件に合う人がいるのか、その人たちが興味を持ってくれるのか。単純に考えると、日産デイズよりも100万高く、補助金を差し引いても約50万の差。税負担等でその差は少なくなるものの、値段を重視する軽ユーザーにとって初期投資の重さは車両選択の上で大きなマイナス点。そして長距離運転はするのは実質難しい点をどうとらえるか。

郊外で充電設備のつけれられる環境にある比較的裕福層のセカンドカー/EV活用でESGをアピールしたい企業がメインターゲットとなりそう。日本のEV普及には軽EV、欠かすことができない要素。どれだけ需要があり受注が入るのか非常に注目。

受注があっても部品問題でなかなか作れない今の状況。2022年生産⇒販売、どこまで達成できるか注視していきたいと思います。

カッパッパ@ニュースレター「モビイマ!」🚗
@kappapa03
「東京都だとEV補助金出るので、軽EVめっちゃお買い得やで」という発信をしたら
「東京でクルマ持てる層は軽は車格的に買わない」といったリプが来て、世界がやっぱり違う…となりました。
2022/05/15 19:20
53Retweet 188Likes

こちらリプとして「同意する」「そんなことないよ」と様々な意見をいただきました。概ね23区内はツイート内容の模様。わざわざ月3万以上の駐車場代だして軽乗らないっすよね…確かに。東京、やはり世界がちょっと違うと地方住のカッパは思うのでした。

泣きっ面に漏水

 愛知県は17日、豊田市にある矢作川の水門「明治用水 頭首工とうしゅこう 」で大規模な漏水が発生し、流域9市3町の131事業所に工業用水を供給する「西三河工業用水」の取水ができず、給水が全面停止する恐れがあると発表した。トヨタ自動車は18日夕、部品を生産する本社工場の稼働を停止するなど影響が広がっている。

半導体不足、中国コロナロックダウンに自動車業界が苦しむ中、さらに追い打ちが。豊田市周辺へ工業用水を供給する水門で漏水が発生。自動車関連の工場が影響を受けることに。

自動車は塗装などで多量の工業用水を使うため、使用不可となれば工場の操業は停止に。織機長草工場は一部操業を中止しました。現在は各社貯水分+敷地内の井戸水でしのぎ、操業をつなげていますが、あくまでも暫定処置のため、長期的には水不足に。行政も緊急対応でポンプくみ上げを行っていますが、本格復旧のめどは立っていません

おそらくトヨタのことなので、現場に駆け付け、全力でサポートしている(ルネサスの時のように)と思われます。(きっと大部屋も作られている)いかんせん河川事業までは対象外だと思うので、どこまで復旧を早く成し遂げられるのかは未定。

ただでさえ部品の無い中、更なる困難が。今回の対象地域は実は農業も盛ん。ちょうど田植えの時期にあたり、水不足が深刻な事態に。本当にいち早い復旧を願っています+現場の皆さん、応援してます。

毎日会社に行けますか?

 「Hondaとして本来目指していた働き方を通じて変革期を勝ち抜くために、『三現主義で物事の本質を考え、更なる進化をうみ出すための出社/対面(リアル)を基本にした働き方』にシフトしていきます」。ホンダは2022年4月、国内営業部門の従業員向けに以上のようなメールを送付した。
 出社を前提とした働き方へと転換する意義を強調する内容だ。ホンダの三現主義とは「現場、現実、現物」からなり、創業者の本田宗一郎氏の時代から受け継がれてきた、いわば企業理念。対面でのコミュニケーションを重視した働き方で、社員にホンダらしさを発揮してほしいというわけだ。

ホンダ、GW明けより基本在宅勤務禁止、週5出社へ。他社が在宅勤務を推進していく中でホンダは逆行する形に。確かに会議や上司とのコミュニケーションは面着、実際に顔を合わせた方が情報量が多く、仕事も確実に進む…ので出社は非常に重要。ですが、海外とのやり取りや資料作成は在宅でもさほど生産性は変わらず。

カッパとしては出社/在宅が選べるのが一番ベスト。なかなか難しいですけどね…

在宅だと周囲の目も少なく、業務しているのか管理ができない⁼フリーライダーが増えがちはわかるので、やりたいのはよくわかる。ただ在宅勤務のありなしでQOLが大きく変わるので、従業員の方がこれを機に転職なんてことにならないか/就職希望者が減らないかが心配。ホンダほどのブランドになれば、「合わないなら辞めて」と働く人を選べるのかもしれませんが、うーんどうなんでしょう。

IT大手でも全面在宅勤務を認めていた会社が出社を義務付ける方向へ転換したというニュースもあり、今後在宅勤務/出社、どちらに触れていくのか注目していきたいと思います。

今週の生産調整情報

ダイハツ工業は20日、国内の3工場で23日~25日に稼働を停止すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大による中国での経済活動停滞により、部品不足が長期化しているという。
稼働を停止するのは滋賀第2工場(滋賀県竜王町)、本社工場(大阪府池田市)、ダイハツ九州の大分第1工場(大分県中津市)。小型車「ロッキー」や、トヨタ自動車向けの「ルーミー」などを生産する。
5月に入り稼働停止が相次いでおり、3工場では大型連休に加え計10日の停止となる。生産に影響の出る台数は明らかにしていない。
スズキは5月20日、軽商用車を生産する磐田工場(静岡県磐田市)の23日の稼働を停止すると発表した。半導体を含む部品供給不足の影響で生産調整する。
磐田工場の生産車種は「エブリイワゴン」「エブリイ」「キャリイ」。同工場ではサプライチェーンの混乱で今月9日、10日も稼働を停止していた。

まだまだ続くよ生産調整。今週はダイハツとスズキ。上海ロックダウン解消されつつあるものの、未だ生産/物流は正常化されていないこともあり、稼働調整が追加。調整が直前で入るのならもう少しGWを伸ばしておけばよかったのではと思わないこともない…現場では日々ギリギリでも生産をつなごうと部品確保/生産に頑張っている皆さんがいます。本当に稼働調整ばかりで毎週忙しいですが、頑張っていきましょう。

この調子だと6月も調整が入りそうかな…

【今週の一言】

冒頭でも書きましたが、シン・ウルトラマンを見てきました。めっちゃ面白かった(語彙が少ない)ウルトラマンのコンテンツ自体深く履修していないのですが、十分に楽しめる内容。原作を理解していればより楽しめると思います。深く読み込んでも/初心者の方でも「面白い」。両者を成立させる難しいのですが、やり遂げている感。メフィラス星人の山本耕史、大好きです。

このニュースレターも自動車業界がわからない方でも適格に理解できる+業界の方向けに「お前わかっとるやん」+読んでて面白いコンテンツにしようと頑張っています…がなかなか本当に難しい。自己満足になりがちなので、みなさんのご感想いただけると大変うれしいです。

***

実は5/31で「モビイマ!」は1周年を迎えます。お祝いとして様々な企画を準備中。今週発表する予定。乞うご期待!本当にすごい内容になっています。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

***

【クイズの答え】

答えは岡山県倉敷市「② 水島工場」。軽EVのオフライン式には市長も参加されていて、自動車業界が地域に根付いた産業であることを改めて実感しました。量産初期はすごくいろいろと大変なのですが、サプライヤー含め協力し合い、たくさん生産/販売できればよいなぁと思います。

・トヨタやテスラなど自動車メーカー最新情報
・CASEなどの業界トレンドを詳細に解説
・各自動車メーカーの戦略や決算分析

すでに登録済みの方は こちら

読者限定
5分でわかるクルマニュース_モビイマ!4/15
サポートメンバー限定
【日産新中計】『仲間』と共につくり上げるEV巻き返し戦略
読者限定
5分でわかるクルマニュース_モビイマ!4/8
サポートメンバー限定
【日産新中計】全方位で+100万、弧を描く成長は実現できるのか
読者限定
5分でわかるクルマニュース_モビイマ!4/1
サポートメンバー限定
【データでがっつり検証】『EVシフトが失速している』は果たして真実か?...
読者限定
5分でわかるクルマニュース_モビイマ!3/25
サポートメンバー限定
【売れば売るほど赤字】Ford、Rivianから見えてくる『EV儲から...