まだまだまだ続くよ、自動車メーカー操業調整/水素燃料車は内燃機関復活の夢を見るか_モビイマ!【Vol.22】

自動車業界の最新ニュース解説、おすすめレポ、本を紹介するニュースレター、モビイマ!第22号。【ニュース】まだまだまだ続くよ、自動車メーカー操業調整/水素燃料車は内燃機関復活の夢を見るか/今週のテスラetc.
カッパッパ 2021.09.06
読者限定

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クルマのイマがわかる「モビイマ!」

( 2021年9月6日発行 )

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ご安全に!

実は金曜日はお休みでしたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。トヨタ減産のあおりを受けて、稼働を合わせて今月は金曜日を休み設定にしている会社や部署が愛知県を中心にあるかと思います。コロナ禍で3連休だとあまりどこにも行けないのですが…

そして振替での出勤日があったりとあまりうれしくない設定であったりするわけで…

トヨタ以外でも操業調整のニュースが入ってきた今週。一体いつまで調整するのか。10月くらいからは回復するはずじゃなかったのか。とまだまだ平常には戻らない日々。

終わらない非日常。ワクチン接種も進んでいるので、早く普通に飲みに行ける日々が戻ってほしい。

それでは「モビイマ!」Vol22スタートです。

【目次】

1. Weekly Mobility News

  • まだまだまだ続くよ、自動車メーカー操業調整

  • 水素燃料車は内燃機関復活の夢を見るか

  • 今週のテスラ

2.モビカイブ

  • Twitterで話題 汝、隣人のクルマを馬鹿にしてはならぬ

3.余談:ヘノヘノカッパッパ

  • クイズ裏話

【今週のクイズ】

車を海外で売る際に日本とは違う名前になっていることはよくあること。

実はトヨタで販売されていた「オーリス」は海外だと、日本で販売している別の車と同じ名前になっていました。そのクルマとは?

ここに配置されたボタンは、ニュースレター上でのみ押すことができます。

1. Weekly Mobility News

Weekly Mobility Newsでは、自動車業界1週間の注目ニュースや記事を紹介し、Twitterよりも深掘りした情報・視点を発信します。自動車業界の最新トレンドはこれさえ読めば大丈夫!

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まだまだまだ続くよ、自動車メーカー操業調整

月初ではありますが、今週も次々と操業調整のニュースが入ってきたのでまとめました。

9月に国内生産拠点の稼働を一時停止すると発表した。完成車工場の群馬製作所本工場、矢島工場とエンジンやトランスミッションを生産する大泉工場の稼働を7~10日の4日間停止する。

9月の国内完成車工場の操業を最大5稼働日停止

半導体不足の影響で9月は大幅に減産すると発表した。北部ハリヤナ州の工場などの生産が「平時の4割程度」(同社)になる見込み

 スズキは、世界的な半導体不足のため、9月にハンガリー工場の生産を2週間停止する。

半導体不足の影響で9月にタイ工場の稼働を8日間、メキシコ工場を7日間止める

このほかにも日産の北米スマーナ工場が8月末まで休止予定が更に2週間延長されています。

国内メーカー以上に海外メーカーの操業調整は規模が大きくなっています。

9月に北米の8工場で減産すると発表した。利益率の高いトラックやスポーツ多目的車(SUV)の生産に影響する。
ピックアップトラックを製造しているインディアナ州のフォートウェイン工場とメキシコのシラオ工場を来週停止。中型トラックとフルサイズバンを製造しているミズーリ州のウェンツビル工場は来週から2週間停止する。「エクイノックス」を製造しているカナダの「CAMI工場およびメキシコのサンルイスポトシ工場、「シボレー・トラバース」と「ビュイック・エンクレイブ」を製造しているミシガン州のランシング・デルタ・タウンシップ工場もさらに2週間停止する。テネシー州のスプリングヒル工場の生産も9月に2週間削減。

Fordも稼ぎ頭のピックアップトラック、「F-150 」を作るミシガン州の工場をシフト調整、他工場に関しても休止もしくは1シフトに。

ストランティスも同様に北米、欧州複数の工場で生産調整を発表。

VW、ルノーなどの欧州メーカーも数週間単位で工場の休止を発表しており、日本の自動車メーカーよりも状況は深刻です。

本当に部品がない!!!

半導体不足はそろそろ解消されるはずではなかったのか…?

カッパッパ@ニュースレター「モビイマ!」🚗
@kappapa03
半導体不足、影響が大きいのは4-6月のはずで下期10月からは一気に挽回というのが概ねの見方だったはずなのだが、時を経るごとに期間が伸びていく。
2021/09/02 19:08
14Retweet 39Likes

こちら呟いたところ、つっちーさんが素晴らしい解説をしてくれたのでツイートをまとめました。こちらどの経済紙や新聞よりも的確に現状をとらえている。

ざっくりまとめると

  • 今年前半は前工程の半導体全般の不足

  • 自動車向けは旧世代で増産余地が低く、12インチシフトや代替設計品で供給不足が緩和される見込みだったが、現状すすんでいない

  • コロナ感染拡大による後工程の稼働が低下

  • 半導体以外、特に電装品が東南アジアでの生産が多く、ロックダウンの影響を受けている

  • 物流の混乱が続いている

  • 部材不足も起こりつつある

  • そもそも自動車に使われる半導体の数量が増えている

  • 半導体の供給が好転する可能性は低い

こちら本当に的確にとらえているので自動車業界の方はぜひ読んでください(個人的には100点の答えだと思う)

ルネサス火災の件は一段落。樹脂不足もようやく回復しつつある…ただ半導体全体の供給問題、東南アジアのコロナ感染拡大、物流混乱は残ったまま。次月以降、下期になってからはどうなるか。各社は挽回の計画を出していたはず。

トヨタに関していえば、10月から再び高水準に。9月でがっつり調整したので、その分「10月以降ついてこい」というプレッシャーを感じます。ただ、直近は本当に東南アジアからの部品納入次第。しばらくはずっと東南アジア情勢を注視する必要がありそうです。

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続きは、3939文字あります。
  • 水素エンジン車は内燃機関復活の夢を見るか
  • 2.モビカイブ
  • 3.余談:ヘノヘノカッパッパ

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