【徹底解説:自動車メーカー決算 スズキ】北米でも中国でもない、インド!アフリカが俺たちの戦場だ
ご安全に!
時代の流れを掴むべくApple Musicの邦楽ヒッツ・トゥデイで今流行りの曲を聞いている、カッパッパです(Adoっていいですね)
自動車メーカー決算シリーズ、今回はスズキ。実は4輪としてはトヨタに次いで営業利益率の高いスズキ。「下駄」を自称する大衆車メーカー。日本国内の軽自動車市場やインドでは実に高いシェアを持ち、好業績を続けています。
あと決算資料が手堅い感じながらも、前年と比較しやすい構成なのがカッパッパは好き。
そんなスズキの決算は果たしてどのような内容だったのか。どこよりも詳しく解説します。
1.増収増益!やっぱりインド!
スズキは8月5日、2022年4~6月期(第1四半期)の連結決算を発表。売上構成変化等の改善、インド等での販売増加、為替影響等により増収増益となった。
売上高は前年同期比25.8%増の1兆0634億円となり、すべての四半期で過去最高となった。国内売上高は減産影響により同2.4%減の2664億円となったが、海外売上高は値上げを含む売上構成変化等の改善、インド等での販売増加、為替影響等により、同39.2%増の7970億円となった。
営業利益は原材料価格高騰の影響を増収効果等によりカバーし、同36.8%増の745億円。経常利益は金融収支の減少等により同19.0%減の898億円となった。四半期純利益は583億円。旧豊川工場跡地売却益を計上した前年同期に比べ31.2%減少した。
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2022年4-6月期売り上げは前期比25.8%大幅増の1兆634億円。前年は主要市場であるインドでコロナによる落ち込みがあっただけに、今期は大幅増収の結果に。営業利益も前期比36.8%増の745億円、営業利益率7.0%。この4-6月期だけでいえば、トヨタよりも営業利益率は高い、好業績。なお純利益は前期に工場の売却益があったため減益となっています。
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四半期ごとの推移をみると、4-6月期は過去3年間の中で、売上高、営業利益が最高に。
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営業利益について分析すると、プラス効果が大きいのは為替益と台数/売り上げ構成。販売台数が4輪、2輪共に前年比で大きく増加していること、そして高収益の車種に販売がシフトしていることにより大幅に営業利益が伸びています。
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また他社同様に円安も大きな追い風になり、原材料高騰の▲297億円を上回る結果に。為替レートでの損益でインドルピーの効果が最も大きいところがスズキらしい。
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売上高を地域ごとに比較すると、日本は前年比マイナスに対し、海外が大幅に増加。ウクライナ侵攻の影響がある欧州が大きくマイナスとなる一方で、アジアが前年比より大幅な伸び。その中心はやはりインド。マルチスズキとしてインド国内で圧倒的シェア誇るスズキ。やはり業績を決めるはインドでの販売。またスズキは中国での事業が少ないため、上海ロックダウンの影響が軽微なことも好調の要因の1つ。
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決算発表ではマルチスズキ単独での業績も説明。4-6月期だけでインド国内販売約40万台、輸出70万台。営業利益率は5.0%と前年と比較して、業績は大幅に回復。コロナ禍、そして半導体供給問題が徐々に解消され、スズキの持つ「インドの強み」が如実に表れた決算になりました。
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インドが好調な一方で、日本国内は依然コロナ前の販売、生産回復には至っていません。部品供給不足により生産台数は低迷。4-6月は前期比▲6.4%、徐々に上向きつつあると発信されていますが、いつフル生産体制に戻れるのかは不明確なまま…
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そして販売が大幅に落ち込んだ欧州。物流の混乱、部品供給問題によりハンガリーのマジャールスズキの稼働が大幅に低下。日本からの輸出が滞ったこともあり、前期比▲47.5%。アジアが中心といっても、欧州でも一定の需要はあり、今後スズキがコロナ前までの水準に業績を戻すには欧州の販売増も欠かすことはできません。
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また今回の決算では4輪、自動車以外の事業も好調。2輪、バイクは生産前期比+15.4%、販売+30.3%と大幅増。営業利益率も10%と高収益。
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マリン事業は過去最高の売り上げ、営業利益を記録。営業利益率はなんと27%。4輪、自動車以外でも儲けることが出来るのはスズキの大きな強みです。
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