2022年、ココに注目!自動車業界!
ご安全に!&あけましておめでとうございます。
2022年もモビイマ!をよろしくお願いいたします。
波乱万丈だった2021年。自動車業界は部品供給を筆頭として非常に生産に苦しんだ一年になりました。
年が明けて2022年。果たして今年はどんな年になるのか。
2022年に抑えておきたい自動車業界の重点ポイントを2週にわたって解説します。このポイントを頭に入れておけば、自動車業界の先読みが可能。決算や業績を事前に予測できる、自分の仕事の影響も考えられる、また就活の観点からすれば、現状の自動車業界の質問を受けた際にこのポイントを踏まえて回答できれば、好感触となること間違いなしです。
2022年を占う自動車業界の重要ポイント。こちら年明け、仕事の前にぜひ掴んでおきましょう!!
1.モビコラム
モビコラムでは、カッパッパが自動車業界最新トレンドを独自の視点と切り口で語るコラムです。かなり力を入れた内容で仕事/投資に役立つこと間違いなし!
①半導体供給問題はいつ解消するか
2022年、一番のポイントはココ!半導体供給問題がいつ解消されるのかです。部品供給問題は同時多発的に起こっているのですが、一番のネックは半導体供給。前工程の能力が依然足りず、自動車業界の需要に応えられていません。
こちら、半導体不足は2020年末から影響が出始めたのですが、時を経るごとに解消される見通しが後ろ倒しになっています。2021年初めでは21年5月ごろには解消されるだろう⇒ルネサス那珂工場の火災もあり、より状況は悪化。その後、神がかり的なスピード復旧によりルネサスでの生産は再開されたものの、その前工程であるファウンドリー(TSMC/NXP/インフィニオンなど)の生産能力が根本的に足りておらず、世界各国で自動車の生産が調整される事態になっています。一番頑張ったのはトヨタだったんですが、お盆明けの「トヨタショック」以降、大規模減産を余儀なくされています。(こちらは後述する東南アジアでのコロナ感染拡大によるロックダウンの影響も大きいのですが)
2021年夏以降は2022年に入ってからは状況が改善。一気に挽回計画に入ると各社が表明。過去最高レベルの生産量になる…はずだったのですが、半導体の供給は底を打ったものの、状況は大きく改善していません。生産量が増える=供給を増やさなければならず、その増産に応じた半導体が確保できているかというと厳しい状況。
海外メーカーVWやストランティスではすでに1月以降に関しても工場の生産を調整する報道があり、トヨタに関しても12月の減産に加え、当初予想していた1月の数量も若干数量が落ちています(ただし2月以降の国内生産は超強気の数量)。トヨタでは、通常、年内に出されるはずの年間の生産計画も1月に後ろ倒ししており、状況の不透明性が高いことは間違いありません。
現在は半導体の需要逼迫から半導体メーカー及び部品メーカー内での中間在庫を減らして、生産をつないでおり、何かトラブル/減産の通知があれば、即自動車完成車メーカーまで影響が及びます。年末の自動車メーカー非稼働時に半導体メーカーが稼働することで在庫を積み増す、工場での能増が徐々に進み、供給量が増えだすなどの明るいニュースはあるものの不確実性は高く、本当にいつ半導体供給問題が解消されるのかは目途が立っていません。
VWなどの他社も正常化は2022年後半という見解を示しており、少なくても2022年6月ごろまでは依然半導体供給による影響が出る模様。
作りたいのに作れない状況がいつまで続くのか。一番のボトルネックである半導体供給解消が2022年の自動車業界を左右する一番の要因となるでしょう。