5分でわかるクルマニュース_モビイマ!12/12

自動車業界の最新ニュース解説を発信するニュースレター、モビイマ!。先週のニュースをダイジェストで紹介。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。
カッパッパ 2022.12.12
誰でも

ご安全に!

朝晩が寒くなって布団から出る難易度が急上昇。カッパッパです。お布団が放してくれません。

月曜の朝は「モビイマ!」の5分でわかるクルマニュースから。なのですが、本日は少し遅れて夕方の配信。年末のドタバタで遅れていてすいません。

先週のニュース/トピックスをカッパッパが厳選。コメント付きで解説。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。

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【お知らせ】

週1ペースで配信していました有料ニュースレター、今週と来週はお休みします。その理由は毎年恒例「よくわかる自動車業界2023年版」の執筆のため。こちら有料noteとして3年前に販売してから毎年ご好評、通算1000部を超える大ヒット企画。ニュースレターでは有料noteよりも先行配信かつお得にお読みいただけます。時間のない就活生の方はこれさえ読めば自動車業界研究はばっちり、業界関係者の方は1年を振り返るのにぴったしの内容。2万字を超える大作になるので、少しだけお時間をいただければ…休んだ分充実した内容になっていますので乞うご期待!!

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軽EVの時代が来た!

12月9日、今年の「年クルマ」を選出する「2022-2023 日本カー・オブ・ザ・イヤー(略称:COTY<Car Of the Year Japan>)」の最終選考会が横浜・みなとみらいにあるランドマークホールで行われた。
今年のイヤーカーに選出されたのは「日産 サクラ/三菱 eKクロス EV」だ。ちなみに日本カー・オブ・ザ・イヤーが1980年に創設されて以降43回目の開催となるが、軽自動車が受賞したのは史上初となる。
https://toyokeizai.net/articles/-/638749

2022-2023 日本カー・オブ・ザ・イヤーは「日産 サクラ/三菱 eKクロス EV」が受賞!軽自動車としての受賞は史上初。「EV元年」を象徴する結果となりました。

国からの補助金込みで200万を切る本体価格(地方自治体から補助金が出る地域はさらにお得)と乗った人が口をそろえてほめるBEVの利点を十分に活かした「走行性能」。航続距離180Kmは不安要素ではあるものの街乗り中心、2台目需要としては十分。現在のBEVの最適解とも言える1台。受注も極めて好調で今年日本で一番売れたBEVになることは間違いないでしょう。

BEV普及の遅れが指摘される日本。その中でも手の届きやすい国内メーカーから出された「日産 サクラ/三菱 eKクロス EV」のHITはBEV普及の足掛かりとなること間違いなし。実にめでたい。

ちなみに2位はシビック、3位はクラウンでした。どれも良い車ですよね。

BEVは普及初期で補助金ジャブジャブの今が正直お買い得だと思います。このサクラも年末からは値上げの報道が。来年の補助金も未定であり、BEVの税金も見直しがされつつあるので、買うなら早いうちに。思い立ったが吉日です。

ぺんきちさん
@Penkichi_san
今日カーオブザイヤーが発表されたばかりなのに、明日にはCOTYに絡めたらポップアップやのぼり等の販促アイテムが販売店に届く裏には夜なべする妖精さんの存在が…
2022/12/08 18:49
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黒船襲来(中国からですが)

中国電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)の乗用車販売を担うBYD Auto Japan(横浜市)は5日、日本で初めて販売するEVの多目的スポーツ車(SUV)「アットスリー」の価格を440万円にすると発表した。2023年1月31日に発売する。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC051FJ0V01C22A2000000/

今年一番躍進を遂げた自動車メーカー、中国BYD。日本への進出発表されていましたが、時期価格も正式リリース。23年1月~価格は440万(補助金込みで300万円台半ば)に。

SUVで同じ車格のトヨタ「bZ4X」や日産「アリア」、テスラ「モデルY」と比較すると、100万以上安い値段。現代「IONIQ5」と比較しても50万以上お求めやすい価格。

ポイントはベースグレードであっても航続距離が400Kmを超え、先進機能がてんこ盛りの点。通常であればオプションになる、予測緊急ブレーキシステムやアラウンドビューシステム、ブラインドスポットインフォメーションが標準装備。スペックで見るとコスパ抜群の1台なのは間違いありません。なおサブスクも月額4万4000円からと超低額。価格競争力を十分に持った戦略的価格。

ディーラーは「15道府県に22カ所の小規模な販売拠点を設ける。横浜市と堺市の2カ所は先行して1月に店舗を開く」とのこと。近くに販売拠点がある方は一度足を運ばれて見るのが良いかもしれません。

今年一番のサプライズ、BYDの躍進。日本でも果たしてどれだけ売れるのか。販売動向に注目です。

減産基調?

米テスラは中国・上海の電気自動車(EV)工場で12月末から長ければ来年1月初旬まで段階的に生産を一時停止する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。生産ラインの刷新と消費者需要の鈍化が背景にある。
関係者らによれば、「モデルY」と「モデル3」の組み立てラインでは大半の従業員が12月最終週に勤務の必要がなくなる。関係者は公に話すことが認められていないとして匿名を条件に語った。関係者の1人は、モデルYの生産停止は1月初旬まで延長される可能性もあると述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-09/RMMOB5DWX2PS01

テスラ、ギガ上海、12月末にかけて生産調整の報道。真偽は不明なのですが、12/25~1/1休みに入る可能性とのこと。年末なのだから休んで当然ではと思われるかもしれませんが、中国では旧正月の1月末からが通常の長期休暇。前倒しして休むとなれば、減産に入ったといえるでしょう。

フル生産で稼働し続けた来たギガ上海はテスラ業績絶好調の大きな要因。稼働率が下がればその分1台当たりの償却費が高くなるので、利益が出なくなるビジネスモデル。これまでは需要>供給が続いてきましたが、「中国におけるテスラのバックオーダー(受注残)を見ると、22年7月の18万台から10月には1万台へと急速に減少」「10月のテスラ上海工場の生産台数が8.7万台だったのに対し、納車台数は7.1万台だった。生産台数と納車台数の差は月間1.6万台に上ったことから在庫圧力が高まっている」と怪しい雲行きに。

メーカー直販のため、ディーラーに押し込むわけにもいかず、需要がそのまま生産に影響。値下げも始めており、テスラの戦略が徐々に変わってきたと言えそうです。

これまでBEVでは圧倒的首位だったテスラ。ただ他社もBEVの投入を進める中で、徐々にシェアは奪われつつあります(ただしBEV全体の市場が伸びているので台数は伸びている)。年率50%を掲げていた目標は達成できるのか。このままの成長路線を維持できるのか。

主力車種、モデル3、23年フルモデルチェンジの報道もあり、今後のテスラの売れ行き、要チェックです。

サブスクの方お得かも

クルマのサブスクリプションサービスを手掛けるKINTOが新サービス「KINTO Unlimited」を立ち上げた。この冬にトヨタ自動車が発売する新型「プリウス」で提供を開始する。定期的なアップデートでクルマの価値下落を防ぎ、サブスクの月額料金を従来比で10%下げられるというが、いったいどんな仕組みなのか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/02964612861ecf84e923300c860a3722bedf6c54

トヨタのサブスクサービス「KINTO」。新型プリウスで専用グレードを追加。特徴は乗ってからも機能が更新されていく「アップグレード」。テスラのOTAでのソフト更新が代表的ですが、今の車は買った後でも機能が更新されていく前提。今回KINTOで新しいのはソフトウェアだけでなく、ハードにおいても更新可能な車体設計にしている点。顧客のニーズに合わせて後付けで機能の追加が可能。アイテムごとに支払い。

車を売って終わりではなく、継続した「サービス」へ。モビリティカンパニーへの変更を掲げるトヨタを象徴するサービス。ただし、消費者からすると「所有」から「利用」への移行はまだまだ。KINTOもサービス利用者数は伸びてはいるものの、まだ傍流。ただ、車体のアップデートはサブスクと相性が良く、今後どこまで普及していくのか気になるところ。

今は非常にクルマの納期が長くなっているので、短納期で乗れるといった利点もあればさらに需要は伸びそうな予感。サブスクが手続きが容易になり、縛りの期間も短くなれば、今後主流になっていくのかもしれません。一番気になる価格はもうしばらくたってから。プリウスの販売動向と合わせ、サブスクの伸びにも注目です。

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今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

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