【壁の向こうで魔法唱えてる?!】カッパと悟空が読み解く、日産EV電池戦略【後編】
先週に引き続き、やけに電池が好きな孫悟空さんをお招きして、カッパッパと2人で日産のEV電池戦略について、言いたい放題、語り合う後半戦。今回は電池の二次利用、トヨタとの比較、今後の日産の業績予想について解説。
前半はこちら↓
今回の日産の発表は「壁の向こうで魔法唱えてる?!」。果たしてその意味とは。後編スタートです!
「EV36Zero」と電池二次利用
カッパ:そして次に発表されたのはEV生産ハブ「EV36Zero」の拡大。これまで発表されていたのは欧州だけだったのですが、グローバルに展開。特に力を入れて語られていたのが「バッテリーの二次利用推進」。「2020年代半ばには、V2Xと家庭用バッテリーシステムの商用化」と、ここまで二次利用を具体的に述べた自動車メーカーは初めてだと思います。
悟空:これこそまさにリーフを市場に出してきた日産だからこそっちゅう感じだな。単にEVを作って売るだけじゃねぇ。再利用まで考えて長年取り組んできたからこその主張だな。
カッパ:日産、ただ単にEVを作るだけではなく工場での生産、そして再利用まで含めて推し進めているところが素晴らしいと思います。
ところで、二次利用ってどんな用途で使われていくのでしょう?電池の劣化評価も含めてもしご存知であれば。
悟空:二次利用(=リユース)と劣化評価の辺りはきちんと説明しようとするとそれだけでニュースレター何本も書けるぐれぇの話になっちまうから、本当にざっくりと。
車載用ではなく、いわゆる定置用。容量は新品のときより減ってるし出力特性も低下してるけど、それでも電池としては使える非常用電源とかに転用するのが基本かな。
劣化評価も奥が深くてなぁ……業界として何か定まってるわけではなく、リンク先みてぇな感じで、今まさに進められてるとこだな。
業界としてきちんと定まっていねぇのが現状ではあるが、だからこそ先駆者として昔から取り組んできているのは素晴らしいことだな。
カッパ:EVではリーフを販売して先行してきた日産。ただ直近はEVシフトに乗り切れていないのもまた事実。先駆者としてのノウハウを活かして二次利用を含めたバッテリーの活用→ビジネスとして上手く利益が出るよう頑張ってほしい。
あともう一つ気になるのはどこの電池メーカー組んでやっていくのか。電池は基本地産地消。日英ではエンビジョンAESCと組むことが発表されていますが、それ以外とも組むのか、もしくは内製化なのか。全固体は内製っぽい…悟空さんは日産がどこ組んでやっていくと思いますか?
悟空:一応、CATLから調達するっちゅう報道は前からちょくちょく出てるな。それ以外ぇは……ズバリこれとは言い難ぇな。
カッパ:グローバルでやるとなると大手と組んでいくのかな。今後の発表が気になるところです。
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