5分でわかるクルマニュース_モビイマ!

自動車業界の最新ニュース解説を発信するニュースレター、モビイマ!。先週のニュースをダイジェストで紹介。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。
カッパッパ 2024.06.10
誰でも

ご安全に!

最近好きな漫画は「忍者と極道」「チー付与」、ネットフリックスで始まった「範馬刃牙 vs ケンガンアシュラ」を配信日に見るタイプの妖怪、カッパッパです。

月曜の朝は「モビイマ!」の5分でわかるクルマニュースから。

先週のニュース/トピックスをカッパッパが厳選。コメント付きで解説。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。

朝1立ち入り検査

 自動車・二輪車メーカー大手5社による量産に必要な認証「型式指定」を巡る不正で、国土交通省は4日、トヨタ自動車の本社(愛知県豊田市)に対し、道路運送車両法に基づく立ち入り検査を始めた。5日以降も検査を続けるほか、マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキも6月中に立ち入り、行政処分を検討する。

今、自動車業界におけるもっとも大きな問題「型式認証不正」。不正の発覚を受けて、国土交通省が立ち入り検査を実施。トヨタから始まり、同様の不正を犯していたヤマハ発動機、スズキにも立ち入り検査が入りました(残りのホンダ、マツダも6月中)

今回の不正に対し、管轄する国土交通省は厳格に対応する必要があり、立ち入り検査はその一貫。不正の内容の確認、原因追及を進める、企業に再発防止を求める予定です。

最初のポイントは不正が起きた現在生産中の車種の型式認証試験がいつ終完了し、生産が再開するのか。対象車種はトヨタ「ヤリスクロス」、「カローラフィールダー」、「カローラアクシオ」、マツダの「ロードスターRF」「マツダ2」。ダイハツの不正の際には最短で1.5ヵ月ほどの時間がかかっており、今回はどれほどになるのか。(トヨタは6月中は生産がないことが報道済)

全体に占める割合は少ないものの、待っている消費者からすれば納期が大きく伸びることになり、また仕入先からすればその分売り上げが減る苦しい状況。法規を満たすためなので、厳格な審査が求められますが、経済的な影響を踏まえて、早く認証が取れ、生産再開になることを祈るばかりです。

今回の型式認証不正のまとめ記事はこちら(自分で言うのもなんですがよく書けている)

自動車業界に身を置くものとしては24年に入ってからは品質、認証問題で各工場のラインが止まりすぎて大変です。ダイハツ、豊田自動織機(ランクル)、プリウス、ヤリスクロス…一難去ってまた一難ではありませんが、稼働調整のない月の方が珍しくなってきました。コロナ禍前なんて、めったなことでは止まらなかったが、最近は何かとラインストップが多いと感じています。

相変わらず絶好調

日本の自動車大手4社が3日発表した5月の米新車販売台数は計43万7658台と、前年同月より11・0%増加した。新車の供給制約が改善したことに加え、旺盛な米国の新車需要を背景に全社が伸びた。

日本メーカーの稼ぎ頭、北米の販売が絶好調。大手4社の販売が前期比+11.0%。今期も販売台数が大きく伸びています。

アメリカで販売好調なのがハイブリッド。トヨタはもちろん、直近で販売が大きく伸びているのがホンダ。主力車の「シビック」やSUV「CR―V」のハイブリッドが堅調でホンダの業績回復のけん引役となっています。EVシフトに陰りが見える中で、ハイブリッドは順調に成長を続けており、しばらくはハイブリッド技術の優れる日本メーカーが有利な状況が続きそうです。

「円安」「1台あたりの販売価格が高い」「需要が堅調」と北米市場は名の通り「ドル箱」市場。今、日本メーカーは北米で荒稼ぎする構図になっています。そのため、不安なのが年末の大統領選挙。どちらが勝つのかによって、今後の自動車市場への政策方針が大きく変わる可能性が高くなっています。

マツダは大統領選挙の結果を見てから、アメリカでの投資の検討を行うと公表しており、正しい姿だなと思います。現状は十分に利益が出ているので賭けに出る必要はない+マツダ規模の会社ではトヨタ同様の全方位ができないとなれば、実に妥当な対応。

北米が景気減速で自動車売れないなんて事態になると、日本メーカーの業績は一気に悪化します。リーマンショックの悪夢が再び来ませんように…

カラオケは譲れない

新車の3台に1台が電気自動車(EV)となった中国で、現地の自動車メーカーが車内での過ごしやすさを競い始めた。運転席がマッサージチェアになったり、カラオケや冷蔵庫がついたりするクルマが登場。人工知能(AI)機能も標準装備に近づきつつある。EV普及期を迎え、価格や航続距離で差異化がしにくくなっていることが背景にある。

飛ぶ鳥を落とす勢いで成長をつづける中国自動車メーカー。その開発のポイントは中国ニーズに合わせたSDVと車内機能。不動産の高騰が進む中で自宅外でいかに快適に過ごせるかは重要な要素であり、車内空間のすごしやすさを重視した車種が次々と開発されています。

日本ではめったに見ないカラオケ機能も中国車には標準装備。中国のテスラ車にはカラオケマイクのオプションがあり、日本に輸出されているBYDにもカラオケ機能が搭載されています。

自動車の基本性能は「走る/止まる/曲がる」であり、これまで自動車メーカーはその性能の向上の目指し、「乗り心地」やエンジンの改良を進めて「燃費向上」に努めてきました。今、中国で流行っているのはこうしたクルマが従来重視してきた性能は違う「快適性」の機能/整備。突き詰めれば「いかに快適に移動できるか」がユーザーの求めるものであり、クルマの基本性能が向上した現在では、+αのSDVやマッサージ機能などの仕様で差別化が進んでいると言えます(中国国内)。中国の消費者がいま求めているのは、先進さ共にいわば「映え」を重視する傾向であり、日本メーカーもこうしたトレンドを踏まえて開発を進めていかなくてはいけません。

SDV関連、確かに実装すると先進的で「ミライのクルマ」に思えて、セールスポイントになると思う一方で、自動車の耐久消費財としての年月(仮に10年)に耐えうるだけの仕様を作れるのかと思ってしまう古いタイプのカッパです。ソフトウェアの開発、技術革新はハードウェアに比べて早く、半導体などのソフトウェアを支える基盤部品がついていけるのかとも思うですが、これはSDV化がより進んでいけば既存自動車メーカーにも振りかかる課題であり、どのように解決しようとしているのかは気になるところです。中国メーカーに関しては自動車の3-4年の買い替えを促していることもあり、その期間であれば今の仕様も理解できるなぁと思います。

日本人は車内でカラオケあんましないよなぁ。。。

【今週の一言】

決算やら認証不正やらで5分でわかるクルマニュースが出せていなかったのですが、久しぶりに出すことができました。最新情報をまとめると共に、カッパの私見をたくさん入れられるので書いていて楽しいのがクルマニュース。基本的には週1でだしていきますので今後も読んでいただけると嬉しいです。

なおサポートメンバー向けの記事では「自動運転のビジネスとしてのポテンシャル」「BEV充電事業の難しさ」「欧州議会選挙でどう変わるのか」あたりをお送りする予定です。こちらもお楽しみに!

もし書いてほしい内容があれば、X(旧:Twitter)のリプや質問箱に投稿していただければ(基本的には頑張って書きます)

***

今回のニュースレター、感想をいただけると大変励みになります。もしよろしければTwitterで呟いていただけると大変うれしいです!

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

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