5分でわかるクルマニュース_モビイマ!

自動車業界の最新ニュース解説を発信するニュースレター、モビイマ!。先週のニュースをダイジェストで紹介。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。
カッパッパ 2022.02.21
誰でも

ご安全に!

月曜の朝は「モビイマ!」から。

先週のクルマニュース/トピックスをカッパッパが厳選。コメント付きで解説。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。

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【就活/仕事に役立つかもしれないクルマクイズ!】

今週のBIGニュース、「マレリ債務超過でADR申請」。このマレリは現在は外資系ですが元々は日本メーカーのカルソニックカンセイが投資ファンドに買収後、経営統合した会社です。ではこのカルソニックカンセイはとある自動車メーカーの「ケイレツ」だったのですが、その自動車メーカーとはどこでしょう?

ここに配置されたボタンは、ニュースレター上でのみ押すことができます。

KINTO ONLY

トヨタ自動車は2022年半ばに発売するとしていた初の量産電気自動車(EV)である「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」について、国内向けには当面販売しない方針を固めた。国内では5月にもサブスクリプション(定額課金)サービスに限定して提供する。生産台数の半分超を北米や欧州といったEVの主力市場に優先的に提供する。

トヨタ、待望のEV「bZ4X」は国内販売なし、サブスクのみでの提供へ。国内のインフラ整備状況や需要、リセールや販売後の電池も含めた管理のしやすさを考えると、サブスクリプションは納得…なのですが、消費者として「買えへんのかーい」と突っ込みたくなる気持ちも大変よくわかります。

EVシフトの進む欧州、中国優先は戦略として非常にわかりますし、日本でEV出しても販売伸びづらいし、そもそもLCAでみればCO2排出削減になっているか微妙も理解はできる。

ただ、消費者視点で見れば「日本は後回し」なのは、期待していた人ほど失望…ですよね感。サブスクでいくら、何年縛りなのかが非常に気になるところです。

1兆円はでかい

マレリ(さいたま市北区、デビッド・スランプ社長)が私的整理の一種である「裁判外紛争解決手続き(事業再生ADR)」の申請を含めた経営再建の検討に入った。自動車業界では新型コロナウイルス感染症拡大とともに、半導体をはじめとした部品供給不足で自動車メーカーは相次いで減産を実施。従前から収益面で課題があったマレリに追い打ちをかけた格好だ。銀行団や取引先メーカーとの交渉の行方に視線が注がれる。

旧カルソニックカンセイことマレリ、経営状況悪化により債務超過、事業再生ADRの申請を含めた経営再建の検討へ。負債額が1兆円と非常に大きく、実際にADRが実施されるとなれば、近年最大の案件に。

コロナ禍以降、減産が続く中で部品メーカーは売り上げが立たずに非常に業績に苦しんでいる現状。特にマレリの得意先は日産で減産の幅も大きく、固定費が重くのしかかって経営状況悪化。構造改革を進めていたものの、減産や原材料高騰がマレリを追い詰めた形に。

売上高で見れば世界でもTOPクラスであるだけに、マレリADRになった場合は完成車メーカー含め大きな影響が出そうです。在庫買取や銀行の債権放棄と関係者の方、とても大変案件だ…

3月もまだです

自動車メーカーのホンダは、世界的な半導体不足や新型コロナの感染拡大の影響で、来月上旬の国内工場での生産が1割程度減る見通しを明らかにしました。ほかのメーカーでも減産や工場の一時停止が相次いでいて、生産への影響が長期化しています。

2022年に入れば挽回だったはずの自動車業界。やっぱり半導体供給問題は解消せずに、3月も減産へ。ホンダ、ダイハツ、またスバルも稼働中止、生産調整。このニュースレターを始めたから、ずっと言い続けている「半導体供給問題」。果たして解決はいつになるのか。

生産計画の変動での対応事項が非常に多く、売上含め見通しの立たない、不透明な時期が続き続けていますが、みなさん、やっていきましょう。

選ばれたのはミシシッピでした

日産自動車は2月17日、米国ミシシッピ州キャントン工場に5億ドルを投資し、新たに2モデルの電気自動車(EV)を生産すると発表した。日産ブランドと高級車インフィニティのブランドで、2025年に製造を開始する計画だ。

日産、北米拠点キャントン工場に投資し、EV生産へ。世界各地で構造改革を進める日産。しかし、一方でEVシフトを進めるためには設備改造、投資が必要。そして拠点として選ばれたのはミシシッピ州キャントン工場でした。「2030年までに、米国での新車販売の40%以上をEVにする」目標を掲げる日産。その足掛かりとなる工場に。

日本で導入済みの最新のEV生産技術を展開予定。やはり2025年ごろからが本格的なEVシフトになりそう。立ち上げのリードタイムを考えると、そろそろ他の日本メーカーでも同様の多額設備投資、工場能増もしくは新規建設を発表してきそうです。

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今週の一言

カッパ、イチオシのアイス、あの「かじるバターアイス」が期間限定で「あまおう味」になって復活!発売は2/22~とのことなので、コンビニでめっちゃ探そうと思います。本当に美味しかったのでみなさんも見つけたらぜひ。

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今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

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【クイズの答え】

正解は「② 日産」。上記で紹介した記事の中で詳細に触れられていますが、日産の世界生産台数はこの数年で大きく減っており、売上割合の高かったマレリは大きく影響を受けました。過剰な生産設備を持ってしまうと赤字になってしまうのが自動車業界の定め…

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