【自動車メーカーではない?】テスラ、圧倒的成長を支える“6つの理由”_後編_モビイマVol.45

自動車業界の最新ニュース解説を発信するニュースレター、モビイマ!第45号。時価総額で自動車メーカー断トツTOP、時価総額はトヨタの4倍のテスラ。なぜここまで成長し、株価が伸ばすことができたのか。業界の中目線でその”6つの理由”を解説します。今回は後編としてテスラの「企業」としての”すごさ”を説明します。
カッパッパ 2021.12.11
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今回は前回に引き続き、テスラの”すごさ”を解説します。後編では企業としてのテスラの強みを徹底分析。自動車メーカーでは収まらないテスラの企業価値。そこに株価がこれだけ上がる要因が隠されています。

次週の「今後テスラに立ちはだかる壁」含めて読めば、自動車業界の風雲児、テスラがばっちり理解できる。自動車業界の人だけでなく、投資先として「テスラ」を持っているor考えている人、必見です。ここでしか読めない情報を含んだ、どこよりも詳しいテスラ分析第2弾、スタートです。

1.モビコラム

モビコラムでは、カッパッパが自動車業界最新トレンドを独自の視点と切り口で語るコラムです。かなり力を入れた内容で仕事/投資に役立つこと間違いなし!

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テスラの強み④:作った分だけ丸儲け。クレジット販売

テスラがEV専業メーカーとして持つ強みは「クレジット販売」です。クレジットとは、温暖化ガスの排出枠のこと。今、世界では温暖化防止のために様々なCo2排出規制が行われています。

代表的なのはEUの企業別平均燃費基準(CAFE)規制。新車を販売した場合、走行1KmあたりのCO2排出量95グラム以下が求められ、これを超えると1グラムあたり95ユーロの罰金が課せられます。(2021年時点)この基準はかなり高いハードルになっていて、厳昨年2020年の実績だと一番低いトヨタでも97.5gで達成できていません

https://www.jato.com/japan/2021042101/

https://www.jato.com/japan/2021042101/

また世界最大の市場、中国では自動車メーカーに一定割合の新エネ車の販売を義務付ける「NEV規制」が2019年から導入。ガソリン車を製造販売するとマイナスポイントを与え、新エネ車の製造販売で得られるポイントで穴埋めするよう求められ、達成できないと罰金が課せられます。またEUのCAFE規制と同等のCAFC規制(企業平均燃費規制)も施行されており、2020年では平均5ℓ/100kmの目標が設定されています。

https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/china-new-energy-vehicle-regulations-summary/

https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/china-new-energy-vehicle-regulations-summary/

自動車メーカーはこれらの規制が達成できなかった場合は罰金を払うか、CO2排出権(クレジット)を他社から購入する必要があります。

現在の規制は、走行でのCO2排出に焦点が当てられているため、EVは売った分だけクレジットを入手可能。EV専業のテスラはこのクレジット販売で大きくがっぽり利益を上げているのです。

その額、直近の7-9月決算で2.79億ドル=約310億円。クレジット販売はコストが一切かからず、そのまま利益となります。

テスラのクレジット収益

テスラのクレジット収益

テスラは長年の間、赤字に苦しみ、黒字化したのは2019年から。この時も自動車部門は単体では赤字でしたが、このクレジット販売により黒字化が達成できたのです。作った分だけ丸儲けできる「クレジット」。EV専業で量産台数を稼げているテスラだからこその強み。当面の間は規制は強化され、自動車メーカー各社、達成が困難であるため、しばらくは「クレジット販売」で大きな利益を上げることができるでしょう。

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