5分でわかるクルマニュース

自動車業界の最新ニュース解説を発信するニュースレター、モビイマ!。先週のニュースをダイジェストで紹介。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。
カッパッパ 2022.01.31
誰でも

ご安全に!

月曜の朝は「モビイマ!」から。

先週のクルマニュース/トピックスをカッパッパが厳選。コメント付きで解説。この記事だけ読めば、最新の自動車ニュースを抑えられる。1週間の始まりにぜひ一読を。

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【就活/仕事に役立つかもしれないクルマクイズ!】

2021年の販売台数が1049万台で世界一位だったトヨタ(ダイハツ/日野グループ会社含む)。ではグループ会社を含むトヨタの販売台数が過去最高だった年は次のうちどれ?

ここに配置されたボタンは、ニュースレター上でのみ押すことができます。

答えはニュースレター一番下にて!

そっちが30ならこちらは35だ!

ルノー・日産・三菱自動車アライアンスは2022年1月27日、2030年に向けた事業計画を発表した。
 今後5年間で電動化に総額230億ユーロ(約2兆9600億円)以上の投資を行い、2030年までに35車種の新型EVを投入する。そのうち、90%の車種は5つの共通EV(電気自動車)プラットフォームをベースとし、ほとんどの市場をカバーする。アライアンスでは2009年から今日まで累計100万台のEVを生産した。2026年までには年産150万台以上を目指す。

ルノー・日産・三菱自動車連合、中期のロードマップを発表。他社同様にEVシフトに力を入れた戦略に。5年で約3兆円の投資は非常に大きく、移行期の中で収益性を確保できるのかが注目ポイント。PF共通化でどこまでコスト低減できるか。

特に今回の発表で特徴的だったのは小型車

ルノー「R5」、日産「マイクラ」の後継モデルで使用するコンパクトEV向けのベース。2024年に投入。
デザインは日産、開発はルノーが担当、生産はフランス北部のルノー・エレクトリシティで行う。最大400kmの走行距離を確保し、現行のルノー「ゾエ」と比べてコストを33%低減し、消費電力を10%以上改善する。ルノー、アルピーヌ、日産の各ブランドでそれぞれ年間25万台分のEVのベースとなる。
ルノー、アルピーヌ、日産の各ブランドでそれぞれ年間25万台分のEVのベースとなる。

EVは高級車やSUVが先行しており、小型車は遅れがちだったのですが、具体的な計画をだして、注力していくことを明確化したのは他社との差別化になる。テスラは2万5000ドル廉価EVの開発凍結を発表しており、このセグメントでEV伸ばせれば、今後の武器になりそう。

あと気になるのは全固体電池。「2028年半ばまでに全固体電池の量産を開始し、将来的に1kWhあたり65ドルまでコストを下げる」としており、まだまだ先ではありますが実現するかどうか注目です。

かれこれ10年ぶり

マツダは26日、米南部アラバマ州の新工場で車両生産を開始したと発表した。米国での生産は米フォード・モーターとの合弁工場での生産を終了した2012年以来、約10年ぶり。トヨタ自動車と共同出資した新工場で北米市場向けの多目的スポーツ車(SUV)「CX-50」を生産する。

マツダ、トヨタと合弁で作ったアラバマ工場で「CX-50」を生産開始。事業の採算性から一度撤退したマツダが再進出。今のマツダの稼ぎ頭は北米でのSUVであり、この新規能増分年間15万台を販売に結び付けられるかが今後のマツダの命運を左右しそう。

「CX-50」ほんまデザインカッコよくて好きなんですが、日本での発売予定はないんですよね。まぁサイズも大きいので日本向きではないのかもしれないのですが、販売してくれないかなぁ。

AIRを美談にしてはいけません

トヨタ自動車の2021年のグループ(トヨタ、SUBARU、ダイハツ工業、日野自動車)の世界販売台数が2年連続で世界首位となった。半導体不足などに苦しむライバルを尻目に、トヨタが生産への影響を最小限にとどめたことが功を奏した。費用のかさむ部品の在庫積み増しや航空輸送でトヨタを支えた供給網の踏ん張りが実った面も大きい。

2021年、世界販売台数TOPはトヨタ、1049万台。2位のVWが前年比で販売を落とす中、中国や欧州、北米市場で販売を伸ばし、シェアを拡大。調達力の強さを見せつけた形に。

ただこの日経の記事、部品メーカーの負担部分をかも美談のように書いていて自動車業界で働くものとしては看過できない内容。「費用のかさむ部品の在庫積み増しや航空輸送でトヨタを支えた供給網の踏ん張り」航空便を使うと通常の何倍、部品によっては何十倍レベルの運送費がかかり、完成車メーカーが全額負担するわけではありません。部品メーカー要因の場合はさておき、世界中で半導体不足/コロナで操業が止まる中、コストアップを含めて必死に対応している部品メーカー。AIRは最終手段なので美談として書くのは本当どないやねん(Twitterでも業界の中の人はすごくリアクションしてました)

2月操業できるん?

トヨタ自動車は、新型コロナウイルスの感染が国内の仕入れ先で急拡大して部品の供給が不足しているため、一部の工場の稼働停止を3日間延長することにしました。1月の生産台数への影響は約9万3000台に増えると見込んでいます。

コロナ感染拡大で仕入れ先の稼働が出来ず、トヨタ稼働停止拡大。他社も同様。

日産:部品メーカーで新型コロナの感染が拡大した影響で、いくつかの工場で生産調整(27日時点)
ホンダ:半導体不足供給不足や海外におけるコロナ感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)など複合的な要因で、部品入荷や物流に遅延が発生しており、埼玉製作所で1月、鈴鹿製作所で2月上旬に稼働調整(20日時点)
スズキ:部品仕入れ先でのコロナ感染者が出た影響で湖西工場と相良工場で1月に数日間稼働停止
SUBARU:「取引先から調達している部品の一部で供給に支障が出る見込みとなったため」、群馬製作所の本工場と矢島工場、部品を製造する大泉工場を1月下旬から2月上旬に数日間停止
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-28/R6E6UTDWX2PU01

コロナがピークアウトしていないのにこの状況で果たして2月も生産できるのか。そしてピークアウト後の生産挽回がどこまでできるのか。半導体不足で生産上限は決まっており、可能な限りその上限で作りたいのが自動車メーカー。2月明けた3月が今から怖い…

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また先週一番のトピック、テスラの決算概要についてはこちらにて概要をまとめています。見逃していた方はぜひ(どこよりも詳しいテスラ決算解説になっています)

【今週の一言】

ポケモンアルセウスを始めました。子どもとやる初めてのポケモン。最近のゲームすごいなと思いながら、初代しかポケモンわからないカッパッパ、必死にスイッチに向かう日々。

以前は攻略サイトみて、いかに効率的にやるかを重視していたのですが、今回は子供と一緒に楽しむ時間を大事にしながら、ゆっくりやっていこうと思います。

タイプ増えすぎて、相性わからねぇ…あとパラス、お前襲ってくるキャラだったんだな…

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今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!

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【クイズの答え】

答えは「② 2019年」販売台数は1074万台。今年2022年は1090万台で過去最高を計画しているのですが、直近のコロナや未だに解消されない半導体不足がどこまで影響するのか。他社の動向も含め、要チェックです。

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