【外部ではなく自社生産から】トヨタ、北米電池工場建設発表から考える独自の電動化戦略とは?_モビイマVol.32

自動車業界の最新ニュース解説を発信するニュースレター、モビイマ!第32号。【ニュース】トヨタ、北米での電池工場建設を発表。これまで遅れているとされてきたEV戦略。その核となる電池生産の戦略が徐々に見えてきました。今回発表が示す意味と今後について詳細に解説します。他、台湾、鴻海の試作車発表など今回も盛りだくさんの内容!重大発表もあります。
カッパッパ
2021.10.25
誰でも

ご安全に!

今回は最初に【重大発表】があります。

前回のニュースレターでもお伝えしましたが、この度「モビイマ!」11月より有料化することにしました。初めて5ヵ月、さすがにこのままのクオリティで無料、週2で配信し続けるのはモチベーション維持が難しい+モビイマ!の中でいろいろとやりたい企画があり、この度有料化いたします。

【これまで】  無料配信 週2回 月8回配信

【有料化後】 無料配信 週1回 月4回配信 /有料配信 週1回 月4回配信

【 値段 】 月額580円 

(クーポンコード「KPA50」を使い、11/6までに登録された方は初月は半額の290円!)

有料配信するからには、プラスの価値を提供しなければ…ということで有料登録いただくと3つのメリットがあります。

有料化メリット①:有料noteの事前配信

 これまで毎年年末に「中の人がガチでやるどこより詳しい自動車業界研究」(580円)/「中の人がガチでやるどこより詳しい企業研究(自動車メーカー)」(580円)をnoteにて販売

「モビイマ!」有料会員の方にはニュースレターにて事前配信!

 その他、自動車関連の有料noteを作成した際にも,有料会員向けにニュースレターで記事を配信

有料化メリット②:カッパッパの裏側がわかるnote定期購読マガジン「うらカッパ!」2ヵ月無料

 ニュースレター有料化に合わせて、ニュースレター運用の裏側(どのように情報収集/記事を書いているのか/購読者獲得のためにどんな取り組みを行っているか/実績の公開など)やカッパッパの日々のあれこれを綴るnote定期購読マガジン「うらカッパ!」を始めます。

このニュースレターの購読者数推移やマーケティングとして取り組んだ施策、今の取り組みについて包み隠さず語ります。あとカッパッパの日ごとの思いを発信する予定なので、カッパッパファン(?)の方はぜひ。

こちら月額500円の設定ですが、「モビイマ!」を登録された方には2ヵ月無料になるクーポンを進呈します。

有料化メリット➂:カッパッパの情報収集がわかる「カッパのネタ帳」大公開(現在準備中…11月中旬より公開)

 ニュースレターを書くにあたり、各種自動車ニュースをNotionにまとめてから選択して発信しています。有料会員の方には、このNotionのページ「カッパのネタ帳」を公開し、日々の自動車ニュースをチェックすることができます。

また有料化にあたり、これまで以上に力をいれて記事を書く予定(カッパ比)です。

初回の記事は11/6(土)配信「【徹底解説:自動車メーカー決算】トヨタ/スバル/三菱自動車 編」。11/4,5に発表される3社の決算を徹底分析した記事をお送りします。

以上、長くなりましたが、この度の有料化、みなさんに登録していただけると大変うれしいです。11/6までにクーポンコード「KPA50」を使用し、登録された方は初月は半額の290円!とお得です。カッパッパに昼めし1回(もしくはビール一杯)おごったつもりで登録していただけると…お値段以上の価値を提供していきたいと思います。

登録方法については別途お送りしています「有料購読登録のご案内&割引クーポンコード」をご参照ください。

みなさん、よろしくお願いします‼

***

では「モビイマ!」Vol32スタートです。

【目次】

1. モビニュース!

  • トヨタ、電動化戦略第1弾!北米に自社電池工場建設へ
  • 台湾、鴻海独自プラットフォームを活用したEV試作車3種を発表
  • 今週のテスラ

2.余談:ヘノヘノカッパッパ

  • 「議論に勝ちたい」欲望に気付く
***

1. モビニュース!

「モビニュース!」では、自動車業界1週間の注目ニュースや記事を紹介し、Twitterよりも深掘りした情報・視点を発信します。自動車業界の最新トレンドはこれさえ読めば大丈夫!

***

トヨタ、電動化戦略第1弾!北米に自社電池工場建設へ

newswitch.jp
トヨタ自動車は、2030年までに電気自動車(EV)を含む米国での車載電池生産に約34億ドル(約3800億円)を投資する。まずは25年の稼働開始を目指して電池生産会社を設立し、ハイブリッド車(HV)用電池工場を新設する。土地や建物も含めた投資額は31年までに約12億9000万ドル(約1430億円)で、拠点、生産能力などは今後詰める。

遅い遅いと言われて続けてきたトヨタ電動化戦略。先日の電池戦略(悟空さんとの解説対談記事: 前編 / 後編)に続き、具体的な工場、投資の計画が発表されました。

まずは北米から!2030年までに約3800億円投資、第1弾として25年稼働予定の電池生産会社/工場を新設する計画です。2030年までに研究開発費含め、投資額は1.5兆円⇒北米向けは投資全体の25%ほどになります。電池は輸送などでリスクが生じやすいため、基本地産地消、北米での電動化拡大に向けて本格的にトヨタが動き始めました。

今回1番興味深い点は、電池メーカーとの協業ではなく、自社と関連会社である豊田通商と組んで電池生産会社を設立⇒実質の自社内製化である点です。世界各自動車メーカー各社で電池工場の生産計画が発表されていますが、基本的には電池メーカーとの協業(今週のニュースではステランティスとLG、北米でEV電池合弁など)が多く、自社生産は非常に珍しい。

先日の電池戦略発表の際にもありましたが、トヨタは電池生産への研究が非常に進んでおり、自社の中で技術が十分にあり、量産に向けても電池メーカーに頼るのではなく、自社開発が可能。以前、モノイストさんに寄稿した記事に書いたのですが、トヨタは基幹部品についてはまずは自社で内製化、研究し、技術/原価を十分に理解したうえで、外製化を含め採用を決める戦略をとることが多く、今回の電池もその一つだと言えるでしょう。(こうした戦略がトヨタの原価査定力≒調達力の強みになっています)

部品生産から完成車メーカーが行う、垂直統合型の生産、実は電池でもう一社積極的に取り組んでいる企業がありまして「テスラ」なのです。よく比較されるトヨタとテスラですが、電池については内製化を進める同じ戦略をとっていて面白いなと思います。

トヨタに関しては先日の電池戦略の中であった「車両開発と合わせて、コストを削減」を考えると、今後も各地で自社工場を建設していくのかもしれません。

徐々に明らかになりつつあるトヨタ電池戦略。10年後の会社業績を大きく左右するであろう重要なポイント。これからも目が離せません。

台湾、鴻海独自プラットフォームを活用したEV試作車3種を発表

www.nikkei.com
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は18日、同社初の電気自動車(EV)の試作車3車種を披露した。多目的スポーツ車(SUV)「モデルC」、上級セダン「モデルE」、EVバス「モデルT」の3タイプ。今後、3車種のプラットフォームをベースにEVを量産し、世界のEV各社に供給する。

台湾の電子製品受託生産大手、鴻海がEVの試作車を発表。iPhoneの組み立てを受託し、「水平分業」型の製造部門としてこれまで成功してきた鴻海。自動車でも果たして上手くいくのか。

今回、発表で驚きだったのはその開発のスピードです。今回の試作車にはホンハイが主導するEV開発プラットフォーム「MIH」が採用されていますが、その発表は2020年10月。約1年で試作車発表、通常の完成車メーカーの開発期間が2-3年かかることを考えると、実にスピーディー。もちろんその前から準備していたのだとか、台湾内の大手自動車メーカー、裕隆汽車製造(ユーロン)と組んでそのノウハウを活かしたからだといった要因は考えられますが、既存メーカーと比較すると試作車ができるまでの時間が短いことは間違いありません。

試作車に関してもSUV、上級セダン、バスと今現在売れ行きの高い+利益の出るHOTな分野に注力しており、戦略が巧だと感じます。

「EVは部品の数が少なくなり、すりあわせが不要(もしくは大幅減)。組付けも工数が減るため、水平分業が可能になる」よく言われることではありますが、言うは易し、行うのは簡単ではありません。

モジュールを組み合わせて簡単に作れる…実際に快適に走り、利益の上がる自動車を量産するためには、無駄のないすりあわせを含めた設計が必要です。

今、現在EVでのプラットフォームを共通化し、水平分業型を最も推し進め、外部企業も取り込んでいるのがこのホンハイ。「MIH」のPJには名だたる企業を集めています。

心配なのは自動車の量産、組み立てをする技術が足りていないのではないかという点です。上記に挙げたように台湾大手ユーロンと技術的な提携関係が深いこと、米新興のフィスカーとEVの開発・生産で協力し、23年末までに米国に新工場を設置の計画が決定していることを考えると、量産の実績を積み上げる=ノウハウを蓄積するのも早い段階、2025年ごろには十分な域に達していそう…量産のノウハウって本当に獲得するまでが苦難の道のり(テスラもとても苦しんだ)なのですが、数量や背景をみるとホンハイは乗り越えられそうな気がします。

受託生産、今現在でもマグナシュタイヤーなどであるものの、少量多品種生産の位置づけのみであり、大規模と言える生産は行われていません。ホンハイは欧州、インド、中南米でEVを生産することを検討しているとの報道もあります。本格的に「受託組み立てメーカー」、「水平分業型」の旗手として自動車業界を変えていけるのか。今後5年ほどの変化の中でも特に興味深いかつ、将来を左右する動きになるのではと個人的に考えています。

(部品メーカーとしてはこのあたりぜひとも参入して、顧客を広げたいところ)

今週のテスラ

時価総額世界最高の自動車メーカー、テスラ。なんだかんだでみんな大好き(テスラニュースは伸びが良い)、ニュースには事欠かない。ここでは1週間のテスラニュースを振り返ります。

response.jp

テスラ、7-9月の決算は絶好調。

1~9月期の売上高は361億0400万ドル(約4兆1165億円)。前年同期の207億9200万ドルに対して、およそ1.7倍と引き続き伸びた。また、1~9月期の純利益は、過去最高の31億9800万ドル(約3646億円)。前年同期の4億5100万ドルに対して、およそ7倍の大幅増益を達成

他社が半導体不足で生産、販売で伸び悩む中、テスラは順調に業績を伸ばし、過去最高益。株価も上場最高値を更新しました。決算発表の中で、自動車業界の方が驚いたのがこちら。

xtech.nikkei.com
「我々の開発チームは、半導体不足から引き起こされる製造の問題について対応するために、これまでにない取り組みを開始している。我々のエレキとファームウエアのチームは、19もの新たなコントローラーを用意し半導体不足に対応するために鋭意、設計や検証に取り組んでいる」

半導体の互換性/コントローラーのモジュールの検証、ものすごく面倒くさいというか時間も手間もかかるはずなんですが、力業でやってしまうテスラすごい。(どのようなプロセスでなされたのか本当に気になる)

ただ、10月以降も半導体不足は続きそうなので、他のメーカーも含めてなのですが今後生産/販売はどうなるのかな…

その他の気になるニュース、ツイート

トヨタ不正車検の件、トヨタ本体が出てきて対策を実施するのだろうけど、記者会見で出された「外国人留学生や技能実習生を含めた採用促進」はちょっと見直すというか、整備士の人の給料上げて人材確保してほしいと思うのです。

整備士、定型的なやりがい搾取の職業になっていて、給料が安い一方で人手が足りてないので、これを機に給料上がって魅力のある職にならないかな…

www.nikkei.com
www.nikkei.com

もはや毎月末恒例になってしまった翌月の減産情報。下期から挽回!のはずが、11月も生産は大幅増に至らず、まだまだ生産調整が入る状況に。12月からトヨタは挽回すると言っていましたが、果たして。

それにしても日産さん、10/22に「10~11月で3割減」って10月の稼働日もうないんですけど発表が遅すぎませんか。部品メーカーはこんな感じです。

***

2.余談:ヘノヘノカッパッパ

100%私的なtwitterやnoteでかけないよもやま話。皆さんの役には立たない「チラシの裏」。ご興味がある方のみ、お読みいただければ

***

先週末からTwitterで醜態を見せてしまい、フォロワーの方には申し訳ありませんでした。EV(テスラ派)の方と議論というかレスバを繰り広げたのですが、なかなかうまくいかず、各所からも批判の的に(炎上というほどではありませんが)

自分なりに真摯に対応=議論をしたつもりだったのですが、意見は平行線で伝わらず、同じところの繰り返し。自分からすれば「間違っている」点を指摘しても、返答がどこか的外れに返ってくる。そうして打ち返しているうちに何がなんだかわからなく。

うん、Twitter、議論向いていない。

確かに「正しさ」はあるのかもしれません。ただ、自分の中に相手との論争に打ち勝って「ふはは、どうだすごいだろう」となりたい気持ちがあったことは否定できません。結局、自己満の世界。そしてTwitterって議論に勝ったところで満たされるのは自己顕示欲だけなんですよね…THE不毛というかその時間あったら、記事2つくらい書けたと気がついて反省し、気持ちがざわつくしリソースの無駄遣い感半端ない。

正義、正しさはTwitterでの議論の1要素でしかなく、正しいからといって認められるわけではないし、認めさせたところで得るものも少ない。自分の小さな顕示欲、「議論に勝ってボコボコにしたい」に気がついて、「そういった考えもあるのだ」と切り替え、ミュート、ブロックする=別の世界で生きるのが正解なのだと思っています。

(今回の案件でEV派の方を中心にアンチカッパッパの方がたくさんいるということがわかったのはちょっとショックでしたが)

それにしても本当に分かり合えないと思いました…辛かった…

***

さて再びお知らせになりますが、11月よりこちらニュースレター「モビイマ!」有料化いたします。

11/6までにクーポンコード「KPA50を使用し、登録された方は初月は半額の290円!各種メリットもついて大変お得です。カッパッパに昼めし1回(もしくはビール一杯)おごったつもりで登録していただけると、とてもうれしいです(本当に)

  登録方法については別途お送りしています「有料購読登録のご案内&割引クーポンコード」をご参照ください。  

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